前回の記事「時期」を読んでいただいた当事者のお母様からコメントをいただきました。
鍵コメントではないので、コメント欄にお返事を書くよりもきちんとした記事にしてお返事を書いた方が伝わり
やすいのかと思いますので、今回はこのコメントへのお返事をここに書かせていただこうと思います。
最初に、コメント欄の中で色んな意見の交換や、自分の思いを書いていただくのは大変参考になります。
私はこの「性同一性障害」という事に向き合ったときに、人と何かが違っていてもそれを否定することなく
ありのままを事実として受け入れる、ということを一番頭においています。
正しい、間違っている、ということではなく「自分と考え方が違う」という捉え方です。
なので、コメント欄に書いていただいた意見と読者の方の意見が違っても、それはそれでまたお互いに認め
そんな考え方や捉え方もある、という風に受け取っていただければと思っています。
コメントをくださったお母様へ
お子さんから告白されて1年、ということですね。
親が色々悩み、揺れ動くのは当然です。
私もそんな時期を経験して今に至っています。
子供の胸オペやホルモン治療、改名など、どれも考え抜いた上での究極の選択なんです。
それはただひとつ「子供に生きていて欲しい」という強い気持ちです。
性同一性障害という理由だけではなく、いじめや家庭環境など色んな原因が元で自殺をしてしまう子供が
たくさんいます。
子供が亡くなってしまってから、「もっと早く悩みに気づいてあげれば良かった」とか「サインを分かって
あげればよかった」と後悔する親の気持を何度も耳にしました。
私はとにかくそれだけは絶対に嫌だと強く思いました。
なぜなら、子供が勇気を持って自分の悩みを私に伝えてくれたからです。
それに、親として全力で命をかけて応えようと思ったからです。
悩みに気づき、サインを受け取ったのですから、後はどうすれば子供が悲しい選択をしなくてすむのかを
考える事なんです。
ここに何度も書きましたが、2年前の東日本大震災、うちは外壁が全壊するだけの被害ですみましたが
多くの人が犠牲になりました。
当日、その瞬間は子供とは離れた場所にいたので、今までに感じたことのない不安な気持ちに押しつぶされ
そうでした。
その経験もきっと私の考え方や生き方を少しずつ変えたような気がしますが
その時に「生きていればいい!」と心から思ったんです。
娘でも息子でも、そんなことはどっちだっていい。元気で生きていてくれればそれだけでいい。
子供から告白されたときは、それはやはりびっくりしましたし、子供の勘違いだと思いこんで何とか引き戻そう
という気持でした。
色々と調べているうちに、「性同一性障害は疾患である」、という認識を持つようになりました。
ここに関しては、当事者の方も周りの方も色んな捉え方があり、それを議論するつもりはありません。
確かにカウンセリングなどの診断基準など、不思議に思うことや疑問に思うことはたくさんあります。
でも、例えば血液検査などではっきりと目に見える物があるわけではない疾患は他にもたくさんあります。
重要なのは、本人がどういう状態で、どんな不具合を抱えているのか、ということだと思っているんです。
他の人に対しては偏見もなく、応援してあげるような気持をお持ちだということなら、
それを一番大事な自分の子供にぜひ向けてあげて欲しいと思います。
自分のエゴだと認めていて、それでも納得いかない、という気持は本当に良く分かります。
これはその気持を経験した人にしか分からない複雑な説明のしようがない感情です。
ここにコメントを下さるお母様達、たぶんほとんどの方がみなさんその気持ちを持ち、悩んだり泣いたり
しながら、ようやく今現在に至っている、という感じではないでしょうか?
親にとっても時間は必要です。
当然です。
ただ、親ですから。
私達母親は、自分の身体の中から子供を産み出し、自分の時間を削りながら育て、何とか一人前にしようと
あれこれ情報を集めたり、叱咤激励しながら子育てをしています。
自分の思いは色々ありますし、子供は本当に可愛い分身だとさえ思いますが、人格は別です。
親の持ち物ではありません。
じゃあ、どんな子供だったらいいのでしょう?
自分の思い通りに育たない子供は、ダメな子供なのでしょうか?
生きてる価値がないのでしょうか?
私はここを読んだとき涙が止まりませんでした。
どうかこのコメントをあなたのお子さんが読みませんように。
自分の親だと気づきませんように、と思ってしまいました。
そんな言葉を吐き出さなくてはならないお母様の苦しい気持、分からなくはありません。
でも、何とか頑張って、一緒に子供を見守っていきませんか?
子供だって好きこのんでこの状態を作っているわけではないんですよ。
本人が一番びっくりしてるはずなんです。
男の子なのに、何で女の子の身体になっちゃってるんだ?って。
すぐに何もかも理解するのは難しいかもしれませんし、そういう私も時々色んな事がきっかけで
未だにグズグズ泣いたりする事もあります。
でも、子供が生き生きと楽しそうに笑顔で暮らしている姿を見るのは、親として本当に幸せな事だと
感じていますよ。
何かが引っかかっているのなら、ここで色々思いを吐き出してみてください。
色んな方がきっとそれに対して色んな事を言ってくれると思います。
はるな愛さんの事は、情報不足で知りませんでしたので、検索してみました。
ただ、芸能人である程度それをキャラクターとして活動されている方の言動、行動は
本心が100%とも思えませんし、基本的にきちんとお話を伺ったわけではないので何とも言えません。
カウンセリングのお医者さんに、「性同一性障害」は育て方でも環境でもない、と言われましたが
いくら性別を意識して育ててこなかった、と自分では思っていても
きっとどこかに先入観や思いこみ、などによる「娘として育てる」という行為があったはずだと思ってます。
男の子として育っていない事や男の子としての経験不足、などによる何らかの不便さや知識不足は
きっと本人は身体で感じていることがたくさんあると思います。
そういった事に関する自信のなさ、というのがもしかしてはるなさんのちょっとした言葉に表れたのかな、と
いう気はしています。
自分も含め、何が幸せでどうしたいか、それは一人一人違う物だと思います。
自分の感じる幸せと相手の感じる幸せが一致すればそれはとっても素敵な事だと思いますが
たとえばお互いに違っていたとしても、同じ方向を向いていたり、支え合う気持があれば
仲良くいい関係を築けるのではないでしょうか?
こういった事ももしかして「綺麗事」と捉えてしまわれるかもしれませんが
私は「なりたい自分」を自分で演出する事にも意味があることと思っています。
自分の子供にとっていい親でいたい。
夫に対してのいい妻でいたい。
弱音を吐かずに頑張れる自分でいたい。
誰かの為に役にたつ自分になりたい。
そんな自分になりたいから、色んな事に挑戦したり、失敗したり、人と出会ったり、本を読んだりしながら
なりたい自分になるために努力をしています。
失敗してへこんだり、何もやる気が起きなくて投げ出してしまいたくなったりする事もあります。
そういう弱い自分もちゃんと認めるようにしています。それが今の時点での自分だと思うからです。
最初は綺麗事を並べてもいいじゃないですか。
それに近づく努力をして、ダメならまた方法を変えてみる。
「そんな上手くいくはずない」「できっこない」「無理」
そんなマイナスの事を考えていたら前に進みません。
出来なければ方法を考える努力をして、それでもあきらめなければきっと道が開けると、私は信じています。
お腹の中で大切に10ヶ月守り、ようやく会えた時のあの喜びを超える喜びは未だにありません。
親バカと言われようが、何よりも大事な我が子です。
この子が一人できちんと生きていけるよう、学習の環境を整え、栄養のバランスを考え、考える力を持てる
ように一生懸命に育ててきました。結果がいつ出るのかは分かりません。もう出ているのかもしれないし
まだこれからかもしれない。
でも力を出し切った感はあります。
まだ二十歳、もう二十歳、よく分かりませんがあとは本人だと思ってます。
いくつになっても、親は子供を心配しますが、子供が何かを求めてきたときに応えられる体勢は整えて
おきたいと思います。
本人は「うるさい親」だと思ってるかもしれませんが、私はもし生まれ変わってもまたこの子と親子になりたい。
今度は男でも女でもいいから、心と身体の性別が一致して産まれてこられるように願いますが
もしそうじゃなくてもまた一緒に向き合って一生懸命に応援したいと思ってます。
とにかく、とことんお子さんと向き合って、自分とも向き合ってみてください。
逃げるのには早すぎます。
そんな簡単に短い時間でまとまる問題じゃありません。
何か私に力になれることはないでしょうか?
当事者のお子さんも色々悩んでいる事と思いますが、お母様も心配です。
私だけでなく、色んな事を乗り越えてきた他のお母様も、もし何かいいアドバイスなどありましたら
ぜひよろしくお願いします。
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# by keisukemama | 2013-06-25 23:19 | 親の気持


